HONEYBEE(1)~アラフォードクターと一夜から始まる身代わり婚~
ストーカー男の術後の経過は順調で、そのまま逮捕となり、警察病院に搬送されて行った。

お兄ちゃんの怪我も回復して、手術の日程も決まった。

ストーカーの侵入事件で、お兄ちゃんと智咲先輩は共にかけがえない存在だと気づく。

そして、二人は結婚を決意した。

「その…智咲さん…一つ訊かせて下さい」

「何?お兄ちゃん??」

「瑞希貴方には訊いてませんよ…」

「何ですか?」

「咲ちゃんと匠君の父親のコトについて・・・私と貴方が結婚した後に、ひょっこり貴方の前に二人の本当の父親が現れては困ります」

「それはその…とある婚活パーティで知り合った男性で…そのパーティは特殊なパーティだったので…相手の男性も私も偽名で参加してました…」

特殊なパーティ…
何処がで訊いたような…

「場所は?」

「『ジュテーム東京』です…」

「まさか…智咲さん…貴方…『仮面パーティ』に…」

「はい…そうですけど…夏美という名前で参加しました…」

「じゃ…相手の男性の名前は?」

「あ…拓郎さんでした…」

「えっ!?じゃ・・・咲ちゃんと匠君は…正真正銘…私の・・・・子供たち?」

「何?お兄ちゃん?」

お兄ちゃんは急に眩暈を起こし、そのままベットに倒れ込んでしまった。

「何て私は罪深き男でしょうか…あんなにもかわいい…二人を…ずっと父ナシにしていたんですね…」

お兄ちゃんは智咲先輩をシンママにして、双子の子供を産ませたコトに罪の意識を深く感じていた。





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