HONEYBEE(1)~アラフォードクターと一夜から始まる身代わり婚~
HLA(ヒト白血球抗原)の一致は兄弟間で二十五パーセント、親や親兄弟で十パーセント以下。
他人なら数百から数万に一の確率と極めて低い。

俺は小林先生から渡された結果に目を通した。

俺と隼君は他人ではないかもしれない。
やはり、俺の子なのか?

俺と瑞希との幸せな結婚生活を望んでいたのに。

突然、目の前が真っ暗になってしまった。

「院長?」

「あ…小林先生、隼君の容体は?」

「数値はなかなか安定しません。病状も一進一退を繰り返してる状態です。体力のある間に、骨髄移植をした方が…でも、それは院長次第です」

「そうか…少し考えさせくれ」

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