HONEYBEE(1)~アラフォードクターと一夜から始まる身代わり婚~
私は手術台へと寝かされた。
「お義父さん…よろしくお願いします」

「瑞希さん…」

お義父さんはそっと私の手に触れた。
大勢の命を救った手。
私はお義父さんの手を強く握り、全てを委ねる。

「瑞希…」

手術用の服に身を包み、マスク姿の隼也さんが現れた。

「隼也さん…」

私は二人にこの子を任せ、瞳を閉じる。

「伊藤先生、麻酔をお願いします」

「分かりました…」

麻酔を打たれ、意識が朦朧としていく。
私はそのまま意識を失っていった。

< 251 / 262 >

この作品をシェア

pagetop