HONEYBEE(1)~アラフォードクターと一夜から始まる身代わり婚~
「・・・また、どうして?君はいつも俺を熱い目で見てたでしょ?俺に気があるのかとずっと思ってた…」

「え、あ…それは…その…」

彼は密かに見ていた私の視線に気づいていた。

「俺の勘違い?」

今更、彼に自分の想いを伝えても、私は隼也さんと結婚する。
それに、彼を見ていたのは隼也さんに似てるから。
不純な動機だ。

「すいません…」

「・・・まぁ、残念だな…でも、気が変わったら、言ってよ…」

彼は自分のメモ帳を取り出し、ポケットに挟んでいたボールペンで何かを書いた。
「これ俺の携番…」

彼は私にメモを押し付け、さっさとエレベーターホールに向かってしまった。

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