HONEYBEE(1)~アラフォードクターと一夜から始まる身代わり婚~
彼は焼きサバ定食、私はエビフライ定食に舌鼓していると、隼也さんの方が話し掛けて来た。

「お前はどう思う?俺と『ジーザス』のMRの久世って似てると思うか??」

私は飲んでいた味噌汁を吐きそうになった。

「おい、大丈夫か?瑞希」

「だ、誰が…そんなコト言ってるんですか?」

「父さんだよ…久世は俺の若い時に似てるって…今でも俺は自分のコトを若いと思っているんだけど…世間様はそうじゃないようだな…三十五歳を過ぎれば…オジサンだって…相馬先生はデスってくるし…」

「へぇー…そうなんだ…」

父親である院長もそう言ってんだ。
きっと久世さんと隼也さんは本当に似てるんだ…


「で、お前も似てるって思ってんだろ?」

「え、あ…」

「お前は記憶にないかもしれないが…合コンのお目当ての相手は久世なんだろ?」


「どうしてそれを?」

「泥酔したお前が自分から暴露してたんだ…瑞希お前…院内では結構モテ女なんだぞ。わかってるのか?」

私がモテる?初耳だ。

「嘘でしょ?ほら、智咲先輩の方が…」

「あ…仙波か…仙波は高嶺の花と言う噂だ。彼女が銀幕を彩る女優とするなら、お前はいつでも劇場に行けば会えるAKBだな」

「AKBは古いわよ…隼也さん」

「古いか?…まぁ、ともかくお前は庶民派のモテ女だ…」

褒められてるようには思えないけど。



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