HONEYBEE(1)~アラフォードクターと一夜から始まる身代わり婚~
「彼女の亡くなった姉は俺の許婚だったんだ。言わば、彼女は俺の義理の妹になるはずだった女性。
だから、お前のようなチャラチャラした男に奪われたくないんだ」
「チャラチャラって…俺は別にチャラ男じゃないですよ。高木部長。まぁ、こういう人相手の営業の仕事だから…自分を作ってるんです。本当の俺は真面目な好青年です」
「自分で好青年って言うか?」
「・・・それに俺を見る彼女の瞳も熱い」
「それは…」
瑞希の初恋相手は俺。
もしかして今も、俺のコトを想って、久世のコトを見てるのかもしれない。
瑞希を振ってあれから十年…
俺は何、勝手なコト思ってんだ。
「高木部長?」
「瑞希が見てるのはお前じゃない。この俺だ。彼女にとって俺は初恋のオトコ。
俺に似たお前を通して…俺を見てんだよ」
「・・・貴方も知ってんだ…俺も知ってますよ。こっそり、救命の仙波さんと一ノ瀬さんの会話を訊いたんです」
「久世…」
「でも、それでもいいと思ってます。俺が彼女の心から消し去れば、いいコトだから」
「お前…瑞希にマジなのか?」
遊びか飯塚たちと同じ玉の輿狙いかと思ったが。
久世が本気なら、俺は太刀打ちできないかもしれない。
背中に焦りの汗がタラリと流れる。
だから、お前のようなチャラチャラした男に奪われたくないんだ」
「チャラチャラって…俺は別にチャラ男じゃないですよ。高木部長。まぁ、こういう人相手の営業の仕事だから…自分を作ってるんです。本当の俺は真面目な好青年です」
「自分で好青年って言うか?」
「・・・それに俺を見る彼女の瞳も熱い」
「それは…」
瑞希の初恋相手は俺。
もしかして今も、俺のコトを想って、久世のコトを見てるのかもしれない。
瑞希を振ってあれから十年…
俺は何、勝手なコト思ってんだ。
「高木部長?」
「瑞希が見てるのはお前じゃない。この俺だ。彼女にとって俺は初恋のオトコ。
俺に似たお前を通して…俺を見てんだよ」
「・・・貴方も知ってんだ…俺も知ってますよ。こっそり、救命の仙波さんと一ノ瀬さんの会話を訊いたんです」
「久世…」
「でも、それでもいいと思ってます。俺が彼女の心から消し去れば、いいコトだから」
「お前…瑞希にマジなのか?」
遊びか飯塚たちと同じ玉の輿狙いかと思ったが。
久世が本気なら、俺は太刀打ちできないかもしれない。
背中に焦りの汗がタラリと流れる。