あなたと恋に落ちるまで~御曹司は、一途に私に恋をする~
「そっか…ちょっと話したいことあったからさ」


ごめん、今日は家に帰って、いろいろパン教室のことゆっくり考えたいから。


「慧君、あの…良かったら今話してくれない?」


「い、今? ここで?」


「うん。パン教室まで、いつ時間作れるかわからないし…でも、慧君の話も聞きたいし…ごめん」


私は両手を合わせて謝った。


慧君は、ちょっと困った顔をしたけど、


「わかった…じゃあ言うね。本当は、もっと違う場所で言いたかったけど」


って、1度、深く息を吸って、吐いた。


慧君?


そんなに緊張すること?


そんな改まって何を言うつもり?


まさか、店を止めるとか…


嘘、もしかして結婚するとか…?


いやだ、私までドキドキしてきたよ。


「雫ちゃんはさ…今、好きな人いるの?」


「ん? え…」


い、いきなり予想もしなかった質問が飛び出して驚いた。


す、好きな人って…
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