あなたと恋に落ちるまで～御曹司は、一途に私に恋をする～

あなたの深い優しさ

桜…


本当に終わっちゃったな。


あれから、私の中に少し重苦しい感情が残ってしまった。


せめて、目の前のこの木に、桜の花が綺麗に咲いててくれたら、きっと少しは気持ちも落ち着いただろう。


でも…


落ち込んでる場合じゃない。


私にはやるべきことがあるんだから。


祐誠さんがくれたパン教室の仕事。


今はそれを全うしたい。


だから、しっかりしなきゃ。


あんこさんと慧君がアドバイザーとなって支えてくれてることにも感謝して頑張らないと。


今日は…月曜日。


目玉焼きとハム、ソテーしたオニオン、レタスが挟んであるイングリッシュマフィンのサンドイッチと…


あとは、あんこさんが大好きなあんパン。


これを届けるために、私は祐誠さんの会社に向かってる。


ちょっとドキドキしてるかな。


ううん、ちょっとどころじゃない。


私の心臓はかなり音を立てている。