あなたと恋に落ちるまで~御曹司は、一途に私に恋をする~
前田さんは、嬉しそうに微笑んでくれた。


「パン、良かったら召し上がって下さい」


「あ、いえ。美山さんの前では申し訳ないので後ほどいただきます。楽しみにしておきます」


さすがに、食べにくい…かな。


それからしばらく、今度のイベントについてや、パン教室の段取りなど詳しい説明を受けた。


もちろん、だいたいのことは前もって聞いてはいたし、準備も進んでるけど…


改めて聞くと結構大変そうで、色々考えるとちょっと不安だけど、パン教室に来てくれる可愛い子ども達の顔を想像して、私はまた気合いを入れ直した。


「以上ですが、何かありましたら遠慮なく私に聞いて下さい。何でもお答えしますので」


28歳で、私より年上の頼れる優しいお兄さん…って感じの前田さん。


イベントに関しては、あんこさんに慧君、そして、この人がいてくれれば安心だと思えた。
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