あなたと恋に落ちるまで~御曹司は、一途に私に恋をする~
「ううん、謝らないで。希良君は何も悪くないんだから。そうだよね…希良君にも慧君にも、何も返事してなくて…私、ダメだよね。本当にごめんなさい」


希良君には見えないだろうけど…


それでも、私は深く頭を下げた。


「やっぱり…責めるみたいになっちゃったな。雫さんを悩ませたよね。ただでさえ、雫さんはいろんなこと考えてるのに。ダメなのは僕だよ。本当に…弱い。男として全然ダメだ」


弱いとか、男としてダメだとか、そんなこと全然ないのに。


「希良君はいっぱいいっぱい頑張ってる。毎日毎日大学ですごく難しいことたくさん学んでるんだと思う。なのにバイトも頑張ってて。本当に尊敬するし、偉いよ。だけどね…希良君はまだ若い。今は、友達との楽しい時間も大事にして、ちゃんと青春しなきゃ」
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