あなたと恋に落ちるまで~御曹司は、一途に私に恋をする~
「青春か…僕は、雫さんと青春したいな。恋が…したい。それが全てだよ。あなたの笑顔がいつも心のど真ん中にあるから、だから頑張れてる。あの日、テーマパークでデートした大切な想い出は僕の宝物だよ」


「希良君…」


キラキラした、眩しいくらいの思い出。


私だって忘れられないよ。


あんな素敵なデート、今までしたことなかったから。


ゲートをくぐって、夢の世界に足を踏み入れ…


一瞬一瞬のきらめきに心が踊って…


最後の最後まで私達を楽しませてくれた。


一緒に時間を過ごせて、希良君には本当に感謝してる。


その気持ちは嘘じゃない、絶対、一生忘れない。


「ごめん、長々と話して。ありがとう、雫さん。体に気をつけて頑張って。イベントの成功祈ってるから。また…いつかデートしてね。じゃあ切るね、バイバイ」


『バイバイ』


その言葉が心にじわじわとにじんで、ちょっと胸が痛くなった。
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