あなたと恋に落ちるまで~御曹司は、一途に私に恋をする~
「いえ…時々もらってたメールに励まされてますから。祐誠さんが忙しくされてることは前田さんから常に聞いてます。私が聞かなくても…前田さん、全部教えてくれるんですよ」


私は、ちょっと笑った。


「同じだ。俺にも雫のこと、聞かなくてもいろいろ話してくれてる。イベントの準備も進んでるみたいだし、前田君は本当に良くやってくれてる。雫も…ありがとう。あと少し、頼むな」


祐誠さんの声、穏やかだ。


忙しくて疲れてるはずなのに…


「もちろん頑張ります。祐誠さんに恥をかかせないようにしなきゃって張り切ってますよ」


「……」


ん? 黙ってしまった?


「どうかしましたか? 大丈夫ですか! 祐誠さん!?」


嫌だ、疲労で倒れたとか!?


「雫に…会いたい」


「祐誠さん?」


「声だけでもって思ってたのに、実際に雫の声を聞いたら…欲張ってしまうな…」


そんなこと…


そんなこと言われたら私…
< 163 / 394 >

この作品をシェア

pagetop