あなたと恋に落ちるまで~御曹司は、一途に私に恋をする~
信じられないくらい甘くて嬉しい言葉をかけられて、どうしようもなく胸が高鳴った。


体まで熱くなって…


日本とニューヨークはあまりに遠く離れてるのに、声だけは…すぐ側にあった。


こんなに近くにあなたを感じられて、すごくドキドキしてるのに、手を伸ばしても触れることはできない。


「雫のこと応援してる。俺も今の仕事、必ず成功させるから。だから…一緒に頑張ろう」


「あっ、はい、頑張ります。私も祐誠さんを応援させて下さい」


私は、ただパン教室の先生になるだけ。


あなたは…きっと、何億、何十億というお金を動かすお仕事。


仕事のレベルが違い過ぎる。


なのに、一緒になんて…


申し訳ない気持ちになるけど、でも、あなたのその優しい思いに心が安らぐ。


それと同時に、祐誠さんの励ましで、私はまたほんの少しだけ強くなれた。


「じゃあまた。雫、ゆっくり休んで」


「祐誠さんも、体に気をつけて…無理しすぎないで下さいね」
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