あなたと恋に落ちるまで~御曹司は、一途に私に恋をする~
もしここに果穂ちゃんがいたら、慧君と話すだけで睨まれていたかも知れない。


ううん、絶対、睨まれてた。


果穂ちゃんの想い…


真剣だし、真っ直ぐだし、本物だもん。


慧君のこと本気で大好きだから…


とにかく、イベントの成功で、さらに『杏』のみんなの絆は深まり…


一緒にいられる楽しいこの時間は、本当に私の心の癒しとなった。


解散してマンションに帰ったのは、夜中を少し回った頃だった。


「盛り上がり過ぎちゃった。ずいぶん遅くなったな…早く寝よ」


私は急いでシャワーを浴び、準備をさっさとしてベッドに入った。


だけど…


イベントのことが次から次へといろいろよみがえってきて、なんだか全然寝つけない。


寝返りを打つ。


右に、左に…


それでもやっぱり眠れなかった。


ふと、希良君の顔が浮かぶ。


体…大丈夫かな?
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