あなたと恋に落ちるまで~御曹司は、一途に私に恋をする~
「慧君は優しいから、いつだってわがままも言わずに…」


自分よりも他人のことばっかり心配して…


「あの子なら大丈夫。しばらくはつらくても、絶対に前を向いていける。私も東堂社長もついてるし、もちろん、あの子の心にはずっと雫ちゃんがいる。それだけで頑張っていける男だから。いい男だよ、本当に」


あんこさんは、私の肩を叩いて微笑んだ。


穏やかで物静かな慧君。


そんな彼に、私はいつも助けられてきた。


でも、言わなきゃね…


私の想い、私の…答えを。


「雫ちゃんに引越し祝いしなくちゃね」


「引越しのお祝いなんてそんなのいいですよ。あっ、じゃあ、もし良かったら…引越しパンを焼いて下さい。祐誠さんも喜びます」


引越しそばの代わりに『引越しパン』


「任しといて! そしたら、めっちゃ美味しいのん期待しといてや~」


「いいですね~めっちゃ期待しときます~」
< 204 / 394 >

この作品をシェア

pagetop