あなたと恋に落ちるまで~御曹司は、一途に私に恋をする~
俺は、北海道に…行く。


もう決めたことだ。


それは、自分の成長のためだと思ってる。


だけど、本当は…


雫ちゃんの側にいるのがつらい。


それが、とても大きかった。


情けない、本当に呆れるくらい情けないけど…


これから先、彼女の近くにいて、榊社長と雫ちゃんが2人でいるのを見るのは…嫌だった。


俺は、どうしようもなく雫ちゃんを好きになって、心の中全部が彼女で埋め尽くされて、こんなにもずっと彼女だけを想い続けてきた。


そして…


今日、俺は、ハッキリとフラレた。


彼女を好きになったことはもちろん後悔していない。


死ぬまでずっと、後悔することなんて絶対にない。


でも、今はまだ…


あの可愛い笑顔を近くで見ているのが…つらいんだ。


北海道にはいつか行ってみたいと思ってた。


逃げるみたいでかっこ悪いけど、でも良い機会だと思った。
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