あなたと恋に落ちるまで~御曹司は、一途に私に恋をする~
両親が毎日してた当たり前のやり取り。


まさか自分が、こんな素敵な人とすることになるなんて。


うちの父はいつも『風呂~メシ~』なんて、色気のない人だけど、母は嬉しそうだったな。


見てて微笑ましかった。


今、2人はちょっと離れたところで静かに暮らしてるけど、今も仲良くしてくれてる。


普通の家庭に育った自分がこんな生活をするなんて、初めはドキドキだったけど、祐誠さんは本当に気取らない『普通』もわかる人だから。


一緒にいても疲れないんだ。


こんなに優雅な暮らしをしていても、こんな感覚を持ってるって本当にすごい。


全然ケチじゃないし、だけど『普通』をバカにしない。


そんな人柄にますます魅力を感じてる。


食事を終えて、私は片付けを始めた。


「雫…」


流し台でお皿を洗っていたら、後ろから祐誠さんに抱きしめられた。


「ちょっ、ダメです。お皿割れちゃいます」


洗いかけのお皿を私の手からそっと外す祐誠さん。
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