あなたと恋に落ちるまで~御曹司は、一途に私に恋をする~
「あの子、女将さんの孫だけど、昔からおてんばな子でね。そっか…結婚するのか。それなら女将さんも安心だな」


祐誠さん、本当は…嬉しいんだろうな。


身内が結婚するみたいな気持ちになってるのかも知れない。


「そうですね。お孫さんが結婚するなんて、絶対喜んでおられますよね」


私は、自分の不安な気持ちをそっと胸にしまった。


それから、2人で近くの遊歩道を散歩したり、いろいろ話したりして、夜までゆっくり過ごした。


目が合えば嬉しくて…


ただ側にいるだけで心が安らぐ。


この祐誠さんとの大切なひとときが、最高に贅沢な時間だと感じた。


部屋での夕食は、目にもあでやかな懐石料理。


どれもこれも美味しくて…


日本でも有名な板長さんの料理らしく、心から幸せな気分になり、お腹も満たされた。


「ベランダに出てみないか」


祐誠さんの誘い。


「はい」
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