あなたと恋に落ちるまで~御曹司は、一途に私に恋をする~
俺は、光平のところに戻った。


「亜美にまた告られた?」


小声で聞かれた。


僕はうなづいて答えた。


「あいつ、あきらめないだろうな。お前のこと本気だからさ」


「ちゃんと好きな人がいるって言った。だから…」


「でもなぁ、亜美はしつこいからな。まあ、お前よりイケメンが現れてくれることを祈るしかないな。ところでさ、希良の好きな人ってどんな人? お前がそこまで好きになる女性、1度会ってみたいな」


光平の言葉を聞いて思った。


雫さんに…会いたいって。


1人で行く勇気は出なかったけど、光平と一緒なら…


「光平さ、お腹空いたよな? ちょっと行こう」


「お、おい。待てよ」


慌てて片付けて、席を立つ。


図書館を出て、僕達は『杏』に向かった。


自動ドアを入る。


少し、胸が高鳴る。


ドキドキ…してる。


店内は、4時を回ってるせいかお客さんはまばらだった。
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