あなたと恋に落ちるまで~御曹司は、一途に私に恋をする~
一緒に北海道に行けるなら行きたい。


でも…やっぱり無理だよ。


何もかも中途半端なままじゃいけない。


「こんなことならもっと早く…あんこさんに告白すれば良かったな。そしたら一緒に…」


真剣な顔になり、言葉を探してるようだった。


「大丈夫?」


「あ、ああ、すまない。何と言えばいいか…怖かったんだ。あいつが若い男と出ていった時のこと考えたら…」


あいつ?


男と出ていった?


「もしかして、奥さん…のこと?」


「前の…な」


私は、この人の奥さんだった人のことを知らない。


それに…離婚の理由も。


だから、今聞いて、ちょっと動揺してる。


「もちろんあいつには未練は一切ない。1ミリだってない。正直、思い出したくもない。新しい恋愛もしなきゃいけないと思ってはみたけど、あれから…女性を愛することが怖くなって…というか、面倒くさくなって。いろいろ逃げてた」
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