あなたと恋に落ちるまで~御曹司は、一途に私に恋をする~
『うん、めちゃくちゃ楽しいよ。実験になるとみんな目の色変わるし。自分が子どもだった頃を思い出すよ。こんな風に夢中になってたなって。本当に…子ども達って夢や希望に溢れてて可愛くて仕方ないよ』


素直にそんな風に思える希良君の心は、きっと、澄みきった星空みたいに綺麗なんだろう。


『そうだろうね。子どもは本当に可愛いよね。希良君に教えてもらえて、生徒さんはみんな幸せだね。希良君。私、希良君のことずっと応援してるから。これからも体に気をつけて頑張って…絶対、忘れないよ』


『ありがとう…僕も、ずっと忘れない。まだ全然彼女もできそうにないしね。焦るつもりもないけど。雫さんが心の中にいてくれるから…まだまだ頑張れる。絶対に何があっても負けないよ』


その言葉に涙が止まらなかった。


希良君とはもう会うことはないだろう…


この人は、きっと最高の先生になって、いつかは素敵な人と巡り会って…結婚して幸せになる。


私は、希良君の声を聞いてそう確信した。
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