あなたと恋に落ちるまで~御曹司は、一途に私に恋をする~
北海道の地に降り立って、まず最初に出迎えてくれたのはあんこさんだった。


「あんこさん! 来ました」


「よく来てくれたね~嬉しいよ」


お互い満面の笑顔で抱き合って再会を喜んだ。


50歳を超えたあんこさん、いつまでも美人で全然変わらない。


好きな人が側にいるからかな…前よりも、さらに輝いてる気がする。


本当に…素敵。


こんな風に年齢を重ねたいと昔からずっとずっと思ってきたけど、見た目だけじゃなく、この内面から溢れ出すような美しさには、私なんて遠く及ばないと思った。


「こんにちは、あんこさん。この度はおめでとうございます」


私の両親が言った。


両親はもちろんあんこさんのことを知っていて、私がお世話になっていることをずっと感謝していた。


「そんな、そんな。この歳で結婚なんて恥ずかしいので。お2人にも来て頂けて嬉しいです。ありがとうございます。祐誠さんも正孝君も、わざわざ本当にありがとうございます」


あんこさんは丁寧に頭を下げた。
< 285 / 394 >

この作品をシェア

pagetop