あなたと恋に落ちるまで~御曹司は、一途に私に恋をする~
写真とか話し相手とか、そういう申し出も、私がいない時はいつも断ってくれてるんだって。


私は信じてるからいいよって言っても…


『俺が嫌なんだ』って。


別にいいのにって思いながらも、そういう思いやりがすごく嬉しかったんだ。


祐誠さんは、本当に…最高の旦那様だ。


それにしても、あんこさんと慧君、私の3人で話すのは久しぶりだな。


「雫ちゃん、本当に元気そうで良かった」


「ありがとう、元気だよ。慧君のおかげでパンの売り上げも好調だし。東堂製粉所の小麦粉は本当に最高だよね」


「毎度ありがとうございます」


慧君は微笑んだ。


「でも、不思議だよね。あんこさんと慧君が親子になるなんて」


「確かにね。たまたま法律上は親子になったけど、慧君のことは昔から子どもみたいに思ってたしね。そうだ、雫ちゃん。果穂ちゃんのこと話したかな?」


「あっ、いえ」


果穂ちゃんのことは今でもしっかり覚えてる。


いろいろあったしね。


今、どうしてるのかな?
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