あなたと恋に落ちるまで~御曹司は、一途に私に恋をする~
「わかってるよ。俺もお父さん程じゃないけど結構モテるんだから」


確かに、正孝は祐誠さんに似てる。


親バカだけど、正直モテるだろう。


学生の頃はファンクラブもあったしね。


バレンタインデーに女の子からもらったチョコレートをみんなで食べたけど、全然減らなかった思い出がある。


でも、まだまだ祐誠さんには及ばない。


もっと頑張らないと、あそこまで魅力的な男性にはなれないよ。


「女の子は大事にね。泣かしちゃダメよ」


「うん…でも、彼女は本当にいない。今は仕事が楽しいからね。まあ、もし出来たら必ず2人に紹介するから」


「楽しみにしてるよ」


若い正孝を見てたら、自分達のことを思い出す。


希望に満ち溢れてたあの頃。


イチゴを拾って、走って届けてくれた優しい希良君。


仕事熱心で、いつも優しく穏やかな慧君。


会社を守り抜く覚悟をしていた祐誠さん。
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