あなたと恋に落ちるまで~御曹司は、一途に私に恋をする~
目を閉じると、みんなの懐かしい笑顔が浮かぶ。


希良君と果穂ちゃんはどうしてるのかな?


きっと、どこか遠い空の下、毎日笑顔で元気にしてるよね。


いつか、2人にも会いたいな…


正孝は食事を終え、少し仕事があるからと早めに部屋に戻った。


それからしばらくして祐誠さんが帰ってきた。


「今日は鯛を頂いたのよ」


「また送ってくれたんだ。父さんも正孝が可愛くて仕方ないからな」


祐誠さんのジャケットを預かり、ハンガーにかける。


「お義父さんは、祐誠さんのことも心配してらっしゃるのよ」


「もちろん雫のことも…ね」


そう言って、頬に優しくキスをした。


「うん、有難いよ、本当に。感謝しなきゃね」


祐誠さんに温かいお茶を出す。


「ありがとう。悪いけど、今日は鯛茶漬けにしてくれないか? 昼が少し重かったから」
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