あなたと恋に落ちるまで~御曹司は、一途に私に恋をする~
「祐誠さん…また結婚記念日が巡ってきたね」


「ああ。まさか正孝まで同じ日に式を挙げるなんて…」


「本当に、昨日は良い式だったね」


私達は、3人を見送ってから近くの散歩道をゆっくりと歩いた。


たまに時間ができたらこうして2人で歩く。


「雫。俺、正孝に社長を譲ろうと思う」


祐誠さんは突然言った。


「決めたんだね…そっか…」


「ああ。父さんも年だし、俺が正孝を支えていく。社長を退いてもまだまだゆっくりはできないけど…」


「そうだね…祐誠さん、これからも正孝を守ってね」


「ああ、必ず。でも、あいつなら大丈夫。俺より根性がある。それに、奥さんをもらって、ますます強くなるだろう。俺がそうだったように。君が側にいてくれたから…俺はここまで頑張れた」


「そんな…」


私の支えは微々たるもの…


「本当だ。雫がいなければ、とっくに折れてた。だから正孝も…もう大丈夫。社長を十分任せられる」
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