あなたと恋に落ちるまで~御曹司は、一途に私に恋をする~
「テーマパーク?」


思わずテーマパークって何だったっけ? って、バカなことを考えてしまった。


「ずっと行ってみたかったんです。一緒に行きましょ。いつなら大丈夫ですか?」


希良君?


「次の休みはいつですか?」


たたみかけられる質問にちょっと戸惑う。


展開が早すぎて頭がついていかないよ。


「え、あ…き、金曜日かな」


嘘、真面目に答えてどうするのよ。


「じゃあ、決まり! 良かった。僕も金曜日なら大丈夫です。電車、待ち合わせしましょう。また連絡します」


そう言って、希良君は小さなメモを私に渡してから、メロンパンを1口頬張った。


メールのアドレスと電話番号。


用意してくれてた?


これって…


もしかして…


デートのお誘いとか?


ま、まさかね。


まだ、ほとんど話したことないんだし、本当にただのお礼だよね。


「じゃ、じゃあ、仕事に戻るね。ゆっくりしてね」
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