あなたと恋に落ちるまで~御曹司は、一途に私に恋をする~
「このジェットコースター…前は誰と乗ったの?」


プライベートなことだからかな…少し聞きづらそうにしてる。


「私の女友達とその彼氏…って、今は結婚してるから旦那さんだよね。3人で行ったから、私は全然知らない女性と隣同士で乗ったの」


「そうだったんだ」


「うん。でも、怖すぎてずっと目を閉じてたからね、全然景色見れなかったの。だから、今日は頑張って目を開けるね」


「そんなに怖いの?」


「そりゃ怖いよ。希良君は初めてなんだもんね」


「うん。ずっと来たかったけど、なかなか…ね。学生はいろいろ忙しいし」


今、気づいたけど、いつの間にかタメ口になってる。


でも、全然…自然だった。


「大学で勉強して、バイトもって…大変だよね」


希良君は、パン屋やバイト先のスーパーからも近い、かなり頭の良い人が行く大学に通ってるらしい。


将来は理科の先生になりたいって…


そんな立派な夢を持ってる希良君を、年下だけど尊敬する。
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