あなたと恋に落ちるまで~御曹司は、一途に私に恋をする~
「え?」


「1人は榊社長。もう1人は…果穂ちゃんと同じ大学に通う学生さんね」


どうして…?


榊社長はまだしも、希良君のことは…


あ、もしかして…


「果穂ちゃんに聞いたんですか?」


うなづくあんこさん。


やっぱり。


「イケメン大学生の男の子が雫さんに会いにきたって…付き合ってないみたいですけど怪しいですって」


私達は顔を見合わせて少し笑った。


苦笑いというべきか。


「本当に人のことを話すのが好きですね、果穂ちゃんは…」


ちょっと困る。


もちろん、あんこさんにならいいんだけど…


他の人にはあまり言ってほしくないな。


「結局、そのイケメン大学生とは付き合ってないの?」


「…はい。でも…最近、2人で遊びにいって…思いがけず告白してくれて…」


「えー! 嘘~すごいやん! あ、ごめん。ふざけてるわけじゃないからね」


「もちろん、わかってますよ。驚いた時に出る関西弁。私はあんこさんのそういうとこ大好きですから。いっその事、ずっとそのままでもいいと思いますよ」
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