あなたと恋に落ちるまで~御曹司は、一途に私に恋をする~
リビングを見渡すと、そこはあまりに広くてオシャレな空間だった。


男性の一人暮らしとは思えないくらい全てが整理整頓されてる。


私の部屋とは…大違い。


置かれてるテーブルとソファは、会社にあったのと似てる。


家具も全部素敵だ。


きっとすごく高いんだろうな…


「そこに座ってて」


「は、はい。すみません」


「謝らなくていい。雫も仕事で疲れてるんだからリラックスして」


リラックス…


そうだった、つい数分前まで思ってたその言葉。


祐誠さんとの時間を少しでも楽しもうと考えてた割に全然できない。


この状況じゃ、やっぱり無理だと悟った。


セレブしか住めないこの部屋にいると、祐誠さんと私との身分の違いを思い知らされる。


それに、キッチンでお茶をいれてくれてる祐誠さんの姿がカッコ良過ぎて…


こんな普通の私服姿の自分が、とてもみすぼらしく思えてしまう。
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