あなたと恋に落ちるまで~御曹司は、一途に私に恋をする~
ドキッとして、思わず肩をすくめる。


そんな私を追い越して、ドアに向かう祐誠さん。


その背中がとても広くて大きく感じた。


エレベーターで下まで降り、ジムまで歩いて向かった。


いつもはランニングするらしいけど…


今日は、私の歩幅に合わせて歩いてくれた。


夜の街並みは、昼間とはまた違う顔を見せてくれ、木々がライトアップされたりしてとてもオシャレな雰囲気だった。


しばらく行くと桜の木があった。


「綺麗…」


「ああ。この場所を通る時は必ず足を止めてしまう」


「そうなんですか? 一緒ですね。私も桜があるとじっと見てしまいます。夜桜は、こうやって下から見上げると本当に綺麗ですね。こんな風に1本だけライトアップされてると、ちょっと妖艶な感じがします」


「妖艶…確かにな。桜の花は綺麗でもあり、可愛くもある。女性に例えるにはぴったりの花だ」


綺麗で可愛い…
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