あなたと恋に落ちるまで~御曹司は、一途に私に恋をする~
「あんこさんはもう若くはないんだから、若造を相手にするのは諦めた方が無難だぞ」


「もう、失礼しちゃう~」


みんなで笑う。


あんこさん達は、そんなやり取りでみんなを和ませてくれた。


東堂社長、きっとヤキモチ妬いてるんだな。


2人とも可愛い。


「渡辺君、こんにちは」


「東堂さん。いつもありがとうございます」


「こちらこそ」


「あれ? 慧さんとイケメン大学生君、2人は知り合いなんですか?」


果穂ちゃんが聞いた。


私も知らなかったから驚いた。


「僕がバイトしてるスーパーにも小麦粉を卸してもらってるんで、たまに東堂さんとは顔を合わせるんです」


希良君が言った。


そっか…


そういえば、東堂製粉所の小麦粉、あのスーパーにもたくさん置いてあったな。


そういう繋がりがあったんだね。


「嘘、嘘!」


その果穂ちゃんの慌てぶりに、みんなが一斉に自動ドアの方を見た。
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