あなたと恋に落ちるまで~御曹司は、一途に私に恋をする~
2人の他にもお客様が来て、また少しだけ慌ただしくなって…


そして、気づけば閉店時間になっていた。


「雫さん、ちょっといいですか?」


「どうかした?」


カフェの片付けをしてたら、果穂ちゃんに声をかけられた。


「あの…」


果穂ちゃん、いつもと様子が違う。


ちょっと…深刻そうな表情。


「昼間、みんなが集まりましたよね。榊社長さんとかイケメン大学生君とか…」


「うん、そうだね」


「雫さんって…いったい誰が好きなんですか?」


えっ?


いきなりの質問に驚いた。


「果穂ちゃん…どうしたの? 誰が好きって…」


「この前、イケメン大学生君とここでニコニコ話してて、榊社長さんにはパンの配達もして。それに…慧さんとも仲良しで…」


いつもの元気な果穂ちゃんと、声のトーンも違うし、少し…怖いよ。


「私…イケメンの男性達に媚び売ってる雫さんのこと、見ててイライラするんですよね」
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