あなたと恋に落ちるまで~御曹司は、一途に私に恋をする~
え…


果穂ちゃん?


「雫さんって、別に私は…みたいな顔して、結局いろんな人と仲良くして、ちょっとズルくないですか?」


「そんな…」


「ハッキリして下さい! 雫さんは誰が好きなんですか!」


果穂ちゃん、怒ってるの?


こんな顔で怒るところは初めて見たし、急にそんなこと言われても…私はどうしたらいいのかわからない。


だって、誰が好きだなんて、自分でも…


全然わからないんだから。


「果穂ちゃん、どうしてそんなにムキになって私の好きな人を聞くの?」


「雫さんがそんな態度なら…私、ハッキリ言います。もうずっと前から…」


強気な感じだったのに、言いかけて少し戸惑ってる。


「…わ、私、慧さんが好きなんです!」


えっ!?


「果穂ちゃん…」


「私…慧さんのこと、すごくすごく好きなんです。こんなこと誰にも話したことなかったですけど…雫さんの態度を見てたら、なんだか腹が立って言いたくなりました」
< 92 / 394 >

この作品をシェア

pagetop