二次元に恋するアラサー女子、ついに夢主になるっ！これは夢ですか、現実ですか？！

軽率な行動は控えるようにと、図書館へ行くのを咎めたからだろうか、シャルロットは図書館へのお伴に侍女を選ぶようになった。しかもその事で言い合いになってしまい、シャルロットとの関係は険悪な状態になった。そして彼女は俺を避けるようになった。

俺が彼女に冷たくあたったのだ、そうなることも無理はない。だが、俺の気持ちはずいぶんむしゃくしゃしていた。

しばらく会わなくなったある日、騎士隊の訓練中に視線を感じ目線をやると、柱の影からこちらをじっと見ているシャルロットがいた。俺と目が合うと、こそこそと身を隠す。

何なんだ、あいつは。

関わるつもりはない。
そう思っていたのに、足は自然とそちらへ向いていた。

「シャルロット、こんなところで何をしているんだ？」

声をかけるとひどく驚いた顔をしている。
まさかここにいることを俺にバレていないとでも思っていたのだろうか。

「ビックリした……。えーっと、えーっと、騎士団の訓練に興味があったからちょっと見学していただけよ」

焦っているのがバレバレだ。
それなのに、久しぶりにシャルロットと話すことができたことに少し心が明るくなった。