さよならを。
桜がひらひらと舞い散る。
駅では慣れないスーツを着た新入社員の人や新しいピカピカの制服を着て登校する学生がいる。
私はその中の一人、武田美央(たけだ みお)18歳。
今日から地元を離れ、専門学校へ通い始める。
今まで制服での登校だったから私服登校となると、服に悩み昨日は眠れなかった。
ようやく大好きな音楽について学べる時が来た。
高校時代は軽音楽部に入部してギターとボーカルを担当し、青春を感じていた。
恋愛はそこそこ経験したけど長続きはしなかった。
恋愛よりも私は音楽が大好きだった。
だが今度は違う。
小中高と平凡な学生生活を送っていたから今度こそ楽しいことが起きますようにと祈っていた。私よ、頑張れ!
昨日は入学式で見慣れないスーツを身にまとい挑んだ。
なんとか気の合う友人が出来た。
今、その友人松本優菜(まつもと ゆうな)と駅で待ち合わせをしている。
「美央~!遅くなってごめんね~!」
「うんうん、大丈夫!学校行こう!」
そうして学校へ向かう。
「今日から授業だなんて早いよね、まだ春休みがよかった~」
「私は好きな音楽について勉強出来るから待ち遠しかったよ」
私は春休みよりも専門学校に行ける喜びの方が強かった。
春休みは意味もないのにギターを持って河川敷まで行って一人で歌ったりしてた。
「ほんと美央は音楽好きだよね。私も音楽好きだけど、美央ほどではないな~」
優菜は不貞腐れながらカバンから出したカフェオレを飲み始めた。
「ほら~!カフェオレ飲んでないで学校急ぐよ!」
優菜の手を取り学校へ急いだ。
うちの専門学校は学科ごとでのクラス制であり、優菜とは同じクラスになった。
クラスは男7割女3割と男子が多いクラスだ。
「ねぇねぇ美央!私の話聞いてた?」
「ああごめん、聞いてなかった」
「も~でね、このクラスの中でだれか好みの男子いた?」
優菜の話を聞く限り、優菜は高校を卒業を機に3年間付き合っていた彼氏と別れたようだ。それで専門学校で新しい出会いを求めているらしい。
入学して2日目にしてもう男探しをしているなんて優菜は仕事が早い。
私はクラスを見渡したが特別かっこいい男子はいなかった。
「うーん私は好みの男子はいなかったかな」
「嘘ー!私は教卓の前に座っているあの子がタイプなんだけど…」
そう言って優菜は教卓の方を指刺した。
「話しかけてみれば?入学してまだ2日目なんだし、自己紹介でもしたらどう?」
「えー1人だと心細いから美央もついてきて!」
私は腕を引っ張られ言われるがままに優菜についていくことにした。
教卓の前には優菜が気になっている男子のほかに2人男子がいた。
「あの、よかったら仲良くしませんか…?」
優菜は照れた表情で話しかけていた。
「話しかけてくれてありがとう、もちろん仲良くしよう!俺、田中颯真(たなか そうま)。よろしく」
優菜の気になっている男はそう言い優菜に笑った。
優菜は完全に一目惚れをしていた。私と話す時と目が違った。
「私、松本優菜。優菜って呼んで!よろしくね」
優菜はとても嬉しそうだった。
一目惚れってこうやって起こるんだと関心をしていた。
「優菜ちゃんね!俺、小野大輝(おの だいき)!俺の隣にいるこいつは橋本瑞樹(はしもと みずき)。颯真と瑞樹と俺は高校からの仲なんだ。よろしく」
田中くんと別に居た人達が自己紹介をすると仲良しげに3人で話をし始めた。
「そういえば君はなんて名前?」
小野くんは私に問いかけた。
「武田美央です。よろしくね」
「美央ちゃんね!よろしくね。みんな仲良くしよう」
小野くんはその場の雰囲気を盛り上げた。
「みんな呼び捨てで呼びあおう!ね?美央」
優菜はその場の雰囲気に飲まれ私に話を振った。
「あ、うん。分かった」
「改めてよろしくね!颯真と大輝と瑞樹!じゃあまた」
そう言いその場を後にした。
先月まで彼氏がいたとは思えないほどあっさり違う男に気持ちを持っていかれてた優菜は見たことの無い喜びを隠せていなかった。
「ねえ!美央!颯真すごくかっこよくない?私、颯真と付き合いたい」
私の席にもたれながら顔を真っ赤にして話していた。
「良いんじゃない?とりあえず自己紹介出来たんだしこれから頑張ればなれるよ」
「美央は大輝と瑞樹どっちがタイプ?瑞樹、ずっと美央のこと見てたよ!絶対好きだってー」
「そんなわけないよ、今日初めて会ったんだよ?ないない」
そんな話をしていると教授らしき人が講義室に入ってきた。
みんなは一斉に自分の席に戻る。
授業を受ける時は五十音順で座ることになっている。
専門学校にもなってまだ五十音順で座るのかと驚いていた。
しかもよりによって後ろの席が颯真だなんて。
優菜は羨ましそうにこちらを見ていた。
「美央ちゃんだよね?知ってる人が前の席でよかった。俺ほんと馬鹿だからいろいろと教えてね。あ、連絡先交換しようよ。仲良くなれて嬉しいよ」
颯真はそう言い携帯を出し連絡先を交換しようとしている。
「分かった。私も仲良くなれて嬉しいよ。これからよろしくね」
颯真と連絡先を交換し、教授の話が始まり授業が開始した。
それからお昼になり優奈とご飯を食べる。
「ねえ美央、颯真のこと狙ってる?連絡先交換してたしずるいよー」
食堂のうどんを頬張りながら優菜はムスッとした顔していた。
「いやそれはないよ。優菜の好きな人に手を出そうだなんてしないよ。優菜も後で連絡先交換したら?」
「そうする!絶対付き合ってみせるぞー!」
優菜はそう言いとても嬉しそうだった。
私は優菜の恋を応援するって決めた。
入学してまだ2日目だというのに恋の進展早くないかな…?と勝手に思い込んでいた。
今まで大した恋をしてこなかったから分からないだけなのかな?
って私なんで恋について悩んでいるの?
恋しに学校に入学したわけじゃない。
私は大好きな音楽を学ぶためにここに来たんだ。
そう自分に言い聞かせていた。
お昼からはあっという間に1日が過ぎた。
それからというもの時の流れは早くて知らずに桜も散り、梅雨も終わり夏に向かって行っていた。
駅では慣れないスーツを着た新入社員の人や新しいピカピカの制服を着て登校する学生がいる。
私はその中の一人、武田美央(たけだ みお)18歳。
今日から地元を離れ、専門学校へ通い始める。
今まで制服での登校だったから私服登校となると、服に悩み昨日は眠れなかった。
ようやく大好きな音楽について学べる時が来た。
高校時代は軽音楽部に入部してギターとボーカルを担当し、青春を感じていた。
恋愛はそこそこ経験したけど長続きはしなかった。
恋愛よりも私は音楽が大好きだった。
だが今度は違う。
小中高と平凡な学生生活を送っていたから今度こそ楽しいことが起きますようにと祈っていた。私よ、頑張れ!
昨日は入学式で見慣れないスーツを身にまとい挑んだ。
なんとか気の合う友人が出来た。
今、その友人松本優菜(まつもと ゆうな)と駅で待ち合わせをしている。
「美央~!遅くなってごめんね~!」
「うんうん、大丈夫!学校行こう!」
そうして学校へ向かう。
「今日から授業だなんて早いよね、まだ春休みがよかった~」
「私は好きな音楽について勉強出来るから待ち遠しかったよ」
私は春休みよりも専門学校に行ける喜びの方が強かった。
春休みは意味もないのにギターを持って河川敷まで行って一人で歌ったりしてた。
「ほんと美央は音楽好きだよね。私も音楽好きだけど、美央ほどではないな~」
優菜は不貞腐れながらカバンから出したカフェオレを飲み始めた。
「ほら~!カフェオレ飲んでないで学校急ぐよ!」
優菜の手を取り学校へ急いだ。
うちの専門学校は学科ごとでのクラス制であり、優菜とは同じクラスになった。
クラスは男7割女3割と男子が多いクラスだ。
「ねぇねぇ美央!私の話聞いてた?」
「ああごめん、聞いてなかった」
「も~でね、このクラスの中でだれか好みの男子いた?」
優菜の話を聞く限り、優菜は高校を卒業を機に3年間付き合っていた彼氏と別れたようだ。それで専門学校で新しい出会いを求めているらしい。
入学して2日目にしてもう男探しをしているなんて優菜は仕事が早い。
私はクラスを見渡したが特別かっこいい男子はいなかった。
「うーん私は好みの男子はいなかったかな」
「嘘ー!私は教卓の前に座っているあの子がタイプなんだけど…」
そう言って優菜は教卓の方を指刺した。
「話しかけてみれば?入学してまだ2日目なんだし、自己紹介でもしたらどう?」
「えー1人だと心細いから美央もついてきて!」
私は腕を引っ張られ言われるがままに優菜についていくことにした。
教卓の前には優菜が気になっている男子のほかに2人男子がいた。
「あの、よかったら仲良くしませんか…?」
優菜は照れた表情で話しかけていた。
「話しかけてくれてありがとう、もちろん仲良くしよう!俺、田中颯真(たなか そうま)。よろしく」
優菜の気になっている男はそう言い優菜に笑った。
優菜は完全に一目惚れをしていた。私と話す時と目が違った。
「私、松本優菜。優菜って呼んで!よろしくね」
優菜はとても嬉しそうだった。
一目惚れってこうやって起こるんだと関心をしていた。
「優菜ちゃんね!俺、小野大輝(おの だいき)!俺の隣にいるこいつは橋本瑞樹(はしもと みずき)。颯真と瑞樹と俺は高校からの仲なんだ。よろしく」
田中くんと別に居た人達が自己紹介をすると仲良しげに3人で話をし始めた。
「そういえば君はなんて名前?」
小野くんは私に問いかけた。
「武田美央です。よろしくね」
「美央ちゃんね!よろしくね。みんな仲良くしよう」
小野くんはその場の雰囲気を盛り上げた。
「みんな呼び捨てで呼びあおう!ね?美央」
優菜はその場の雰囲気に飲まれ私に話を振った。
「あ、うん。分かった」
「改めてよろしくね!颯真と大輝と瑞樹!じゃあまた」
そう言いその場を後にした。
先月まで彼氏がいたとは思えないほどあっさり違う男に気持ちを持っていかれてた優菜は見たことの無い喜びを隠せていなかった。
「ねえ!美央!颯真すごくかっこよくない?私、颯真と付き合いたい」
私の席にもたれながら顔を真っ赤にして話していた。
「良いんじゃない?とりあえず自己紹介出来たんだしこれから頑張ればなれるよ」
「美央は大輝と瑞樹どっちがタイプ?瑞樹、ずっと美央のこと見てたよ!絶対好きだってー」
「そんなわけないよ、今日初めて会ったんだよ?ないない」
そんな話をしていると教授らしき人が講義室に入ってきた。
みんなは一斉に自分の席に戻る。
授業を受ける時は五十音順で座ることになっている。
専門学校にもなってまだ五十音順で座るのかと驚いていた。
しかもよりによって後ろの席が颯真だなんて。
優菜は羨ましそうにこちらを見ていた。
「美央ちゃんだよね?知ってる人が前の席でよかった。俺ほんと馬鹿だからいろいろと教えてね。あ、連絡先交換しようよ。仲良くなれて嬉しいよ」
颯真はそう言い携帯を出し連絡先を交換しようとしている。
「分かった。私も仲良くなれて嬉しいよ。これからよろしくね」
颯真と連絡先を交換し、教授の話が始まり授業が開始した。
それからお昼になり優奈とご飯を食べる。
「ねえ美央、颯真のこと狙ってる?連絡先交換してたしずるいよー」
食堂のうどんを頬張りながら優菜はムスッとした顔していた。
「いやそれはないよ。優菜の好きな人に手を出そうだなんてしないよ。優菜も後で連絡先交換したら?」
「そうする!絶対付き合ってみせるぞー!」
優菜はそう言いとても嬉しそうだった。
私は優菜の恋を応援するって決めた。
入学してまだ2日目だというのに恋の進展早くないかな…?と勝手に思い込んでいた。
今まで大した恋をしてこなかったから分からないだけなのかな?
って私なんで恋について悩んでいるの?
恋しに学校に入学したわけじゃない。
私は大好きな音楽を学ぶためにここに来たんだ。
そう自分に言い聞かせていた。
お昼からはあっという間に1日が過ぎた。
それからというもの時の流れは早くて知らずに桜も散り、梅雨も終わり夏に向かって行っていた。
< 1 / 3 >