言ノ花の森
夜に触れる
沈みゆく深淵の水底に

ゆめうつつ浮かぶは君の欠片(ひとひら)




ねぇ君はまだ覚えてますか

あの日触れた夢の地図

あの日触れた魔法の言葉



ねぇ君はまだ覚えててくれますか

あの時流した月の雫を

あの夜に咲いた月下美人を




最後に触れた君の手のぬくもりを、永遠に忘れることはないでしょう




床に散った夢の残骸


強く香る幻想に酔う


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