言ノ花の森
それを楽園だと勘違いした
降り止まない雨は心の音だった
ずっと繰り返すばかりの
嘘と嘘



誰かに居場所を求めたわけじゃないけど
すがったのは空っぽの繋がり
消えていく感情に安寧を覚えて



それを楽だと思えば楽園へと沈んでゆく
追いかけてくるのは


――雨の音だけ
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