王子様ができるまで
★お母様はお嬢様
「え……ここ?」
空いた口が蓋がらないとはまさにこのこと。
「そうそう。
ほんと久しぶり、懐かしいわ。」
隣でクスクスと笑っているお母さんを軽く睨む。
「私こんなの聞いてない!」
「ふふっ
だって言ってないもの。」
なんなんだこの母親は…!
本当に本当にありえない!
こんなことを内緒にしてたなんて…
こんな、
こんなお嬢様だったなんて…!!!
目の前のお城のような豪邸に白目を剥きそうになるのを抑え、グッと足に力を入れた。