王子様ができるまで
安全な場所、ねぇー…。
お母さんの言葉に頭の中がハテナで埋まる。
本当に突っ走っちゃってる時のこの人は誰にも止められない。
私の目の前でずっと話を聞いている佐和さんですら、少し困惑した表情を浮かべている。
「お母さん、お願いだから無茶なことだけは言わないでね。」
ほら、
無人島に引っ越すとか、このお屋敷に軟禁するとか、はたまた自分が私の身代わりになって学校行くとか…。
冗談を言ってるようだが、お母さんなら本当にやりかねない。