王子様ができるまで
★勝手すぎる決断
「はあぁぁぁぁあ?!」
午前7時、人間のものとは思えない叫び声が屋敷中に響き渡った。
「な、何事でこざいますか!」
佐和さんを筆頭に何人かの人が部屋に駆け込んで来た。
「あらやだ。皆さんごめんなさいね。何でもないのよ。
ほら妃名ちゃん、謝って。」
「す、すみません…
って!!なんで私が謝らなきゃいけないのよ!」
にこやかにそんなことを言う母親に、犬が吠えるような勢いで突っ込む。