王子様ができるまで


「あ、そうだ荷物。持つよ、かして?」


王子様は耳まで真っ赤な私にそう言って、奪うように私の手から鞄をとった。


「…ありがとうございます。」


「いえいえ。
じゃあとりあえず教室行こうか?」


王子様は鼻血が出そうになっている私の腕を引き、歩き出した。


お、王子様が…私の腕を掴んでいる…!!

や、ヤバイ…本気でひっくり返りそうだ。



「小鳥遊さん…っていうか、妃名ちゃんって呼んでもいい?」

「あ、はい…。」


あーもうやめてくれ!
本気でこの人、ある意味危険!危険過ぎる!!

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