王子様ができるまで
私は手を引かれながら、もう一度王子様の顔を見上げる。
はぁー…横顔もかっこいい…。
ってか本当に、ここまで顔が整った人初めて見たよ。
しかもこのスタイルに、この優しさ。
神様はこの人にいろいろ与え過ぎじゃないだろうか。
今まで、クラスで人気だった男の子たちの顔を思い浮かべてみるが…やっぱりこの人には全然敵わない。
「あの、吉崎さんは…三年生なんですか?」
「うん?いや…二年だよ。」
え…?!
「妃名ちゃんと同い年。ちなみに、クラスも一緒。
よろしくね。」
う、嘘…。どうしよう、顔がニヤけちゃう…!
私は頬に手を当て、顔を隠した。