王子様ができるまで
「今日の鶯路特別教科は、全校合同だ。というか、青校舎VS赤校舎だな。
いつもなら“お姫様”役は養護教諭の南先生だが、今回は小鳥遊だ。」
はい…?
「もし今日赤校舎が勝ったら、小鳥遊はクラスを移動する。赤校舎のクラスにな。
お前ら、うちのクラスの“お姫様”を絶対守れよ!いいな?」
そう言って葛西先生は私の方に歩いてくると、
「小鳥遊、ちょっと来い。」
私の腕を掴み、立たせると、ドアの方に引っ張って行く。