王子様ができるまで
そんなことを考えながら廊下を進むと、突き当たりにある大きな扉の前で葛西先生が立ち止まった。
「小鳥遊、ここから先は先生は入れないんだ。男子禁制でな。」
木目調のその扉の上には『Princess Room』というプレートが下げられていた。
な、なんだここ…
「先生、この部屋何なんですか?」
「ここは、名前の通りプリンセスルームだ。
鶯路特別教科でお姫様役をする者の控え室みたいなもんだ。時間までここでゆっくりしてろ。」