王子様ができるまで


そんな声に振り向くと、長い髪を緩く巻いた綺麗な女性が立っていた。


「あの…。
ど、どちら様ですか?」


「始めまして、鶯路特別教科を担当している乙葉です。
よろしくね、妃名ちゃん。」


「乙葉…先、生?」


「えぇ。」


乙葉先生は穏やかな笑みを浮かべ、猫足のソファに腰掛けた。

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