メガネをはずした、だけなのに
13.最終演奏者
翌日、クラスメイトたちが気だるい表情を見せていた。
週末ということもあり、みんな疲れてるのだろう。
昼休みになって食事をしても、休みの日に何をして過ごすかの話題ばかり。
楽しそうに休日の過ごし方を話してるけど、私にはやることがあった。
神社周りの清掃と、参拝者にお守りや絵馬を販売してる。
いつもじゃないけど、人手が少なくて忙しい時期は頼まれてしまう。
家の事なのでしかたないと、手伝いはするようにしていた。
梨木くんの彼女さんに、巫女コスプレイヤーと言われたのは心外でガッカリしたけど、待ち受け画面だけ見たら勘違いされてしまうかも。
たしかに、巫女のコスプレと言われればそれまでだ。
「お~い!委員長はいるか!」
教室に入った所で、先生が声を張り上げてる。
みんなが私に注目する中で、立ち上がり返事をした。
「はい、なんですか先生」
「メシ食ったか?」
「ちょうど食べ終わったばかりです」
「そっか、頼みたい仕事があるから付いてこい」
「はい……」