メガネをはずした、だけなのに

 相葉くんが、私を強く抱きしめてきた!


「えっ……」


 私の背中に両手を回し、体を引き寄せる。

 相葉くんの胸が私の体に密着して、心臓の鼓動が聞こえてくるようだ。

 さらに、お互いの頬が軽く当たってるのが分かる。


「あのあの……」


 動揺する私の口から、言葉が出てこない。

 胸のドキドキが止まらないのに、相葉くんはもっと強く抱きしめてくる。

 大胆な行動力は、中学生の時に生徒会副会長だったから?


 恥ずかしさと緊張で、体が硬直して自由に動かないよ。

 私の心中を知らない相葉くんが、耳元に唇を近づけ小声で言ってきた。


「僕と、つきあってほしい……」


 優しい吐息を耳元に吹きかけられ、私は突然の告白を受ける。


「あのあのあの……」



 相葉くんに抱きしめられたまま、私の思考回路は停止した……



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