メガネをはずした、だけなのに
壁ドンの次が告白って、どういうこと?
ニコルが愛読してる少女マンガみたいな展開になってる!
胸がドキドキして張り裂けそうだよ!
「いつ見ても可愛いなって、思ってたんだ」
なに言ってるの梨木くん、私を可愛いだなんて!
ちょっと前までクラスメイトから地味子あつかいされて、あまり話かけられる機会も少なく……
……そういえば、梨木くん私のことを地味子って呼んだことない。
でも、イメチェンする前の私に話かけてくることも無かった。
いったい、どっちの私が好きなんだろう……
緊迫した壁ドン状態の中で、不謹慎にも妄想を膨らませてる。
――その時、梨木くんが話した言葉に私は驚愕した。
「綿貫さんて、巫女さんらしいね……」
「えっ!」
なぜ、この場面で唐突にそんなことを言うの?
たしかに、私の家はこの地域に昔からある大きな神社だよ。
でも、しかたなく家の手伝いをしてるだけなのに……
「梨木くんは、誰から聞いたのかな?」
「そんなの、どうでもいいだろ……」