メガネをはずした、だけなのに

 ちょっと頼もしく見える相葉くんが、私に向かって言い放つ。


「眼鏡同盟の勝利だな、綿貫くん!」


「……」


 これがなければ、秀才肌のイケメン眼鏡男子なのに。

 素の相葉くんは、面倒くさがりで理屈っぽい嫌味な性格だし。

 ニコルと子供のような言い争いをしてる姿は、幼稚に見える。


 でも、実際は成績優秀で学年の中でもトップ3に入る実力。


 勉強ができても、めんどくさい性格なのは分かってる。

 いい加減なことを言って、この場を切り抜けるしかないよね……


「相葉くん」


「なんだね、綿貫くん!」


「眼鏡同盟…校則で禁止みたいだよ……」


 短い沈黙の後、相葉くんが驚愕しながら騒ぎ始めた。



「なんだと~!」



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